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★この絵本は、お金と経済の絵本集の1作品です。
自由競争
お金持ちの社長さんの絵(イラスト)
東郷 潤

〔ふりがな〕
じゆうきょうそう     とうごう じゅん

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〔解説〕自由競争−ロボットが職を奪う?

 この絵本を書く切っ掛けになったのは、プロの将棋指しが将棋ソフトを使ったのではないかという疑惑のニュースです。 これほどまでにコンピューターが進化してしまったということにショックを受けました。

 ネット通販の最大手の会社が、米国内倉庫の約3分の1で小型ロボットを導入し、配送手続きの自動化を進めているというニュースもあります。 ネット販売のおかげで大変便利にはなりましたが、アナログの多くの小売店は多大なマイナスの影響を受けています。 そして勝ち組の会社ではロボット化を進めているのです。さらにIT業界の雇用は期待されているほどに伸びていないという指摘もあります。

 ロボットが人間の職を奪うというのは、SFの世界の話ではなく、すでに現実の問題となっているのです。

 ところが一方で、2016年10月現在、TPPや経済政策を巡るメディアを見ていると、いつまでも旧態依然とした議論が続けられています。 まるでリカードの比較生産費説(それぞれの国は、他国と比べて生産性の高い物を作った方が、 全体の生産性が上がるという200年前の理論)のような議論が大真面目に語られているのです。

 今、経済のメインテーマは、物不足ではありません。つまり、いかに生産力を上げて物不足を解消するか、ではありません。

 ●一部の者だけに富が集中し、その一方で餓死する人がいる。
 ●失業者がいる一方で、長時間労働で過労死する人がいる。
 ●いくら政府が借金をして公共事業をやろうと、需要はサッパリ上向かない。

 こうした現状を見れば、現代経済のメインテーマは、物不足の解消にあるのでは なく、作ったものをどう分配するか。富をどう分け合うか。職をどう分け合うか、 といったことに存在するのではないでしょうか。
 絵本「自由競争」お楽しみください。

 [注]
 ●本作品はフィクションです。
 ●類似のテーマで「誰が為の競争」という絵本も発表しています。あわせてお楽しみください。

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