大臣たちは、口々に反対しました。

「もし、我々に何か罪があるなら、神に告白し、神に懺悔すれば良い 」

「亡くなった人間に花を手向けたって、そんなもの、何になるんだ? それとも、霊なんて非科学的なものを信じているのか!?」

「国家としての威信が傷つく! みんなわが国を馬鹿にするぞ! あんたは大統領のくせに、わが国の正義を否定するのか!? まさか、わが国が悪だとでも言うのか!? もし謝罪なんかしたら、俺達が悪になってしまう。悪は地獄に落ちるんだぞ!」

「そうだ! 我々は常に正しい! 我々の敵は、常に悪だ! 」

「そんなことよりも、核兵器を増やさないと」

「そうだ、あの国も、この国も原爆を持っている。原爆を持つ国はどんどんと増えているんだ。わが国は、敵の何倍も、もっともっと核兵器を持たないと」

「そうだ、圧倒的な量の核兵器だけが、わが国の自由と安全と正義と人権と民主主義を守ってくれるんだ!


〔ふりがな〕
だいじんたちは、くちぐちに はんたいしました。 「もし、われわれに なにかつみがあるなら、かみに こくはくし、かみに ざんげすればよい 」 「なくなったにんげんに はなをたむけたって、そんなもの、なにに なるんだ? それとも、れいなんて ひかがくてきなものを しんじているのか!?」 「こっかとしての いしんがきずつく! みんな わがくにをばかにするぞ! あんたは だいとうりょうのくせに、 わがくにの せいぎを ひていするのか!? まさか、わがくにが あくだとでもいうのか!? もししゃざいなんかしたら、おれたちが あくになってしまう。 あくは じごくにおちるんだぞ!」 「そうだ! われわれは つねにただしい! われわれのてきは、つねにあくだ! 」 「そんなことよりも、かくへいきを ふやさないと」 「そうだ、あのくにも、このくにも げんばくをもっている。げんばくを もつくには どんどんとふえているんだ。 わがくには、てきのなんばいも、もっともっと かくへいきを もたないと」 「そうだ、あっとうてきなりょうの かくへいきだけが、わがくにの じゆうと あんぜんと せいぎと じんけんと みんしゅしゅぎを まもってくれるんだ!」

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