―それから20年が過ぎました。
兵士は結婚し、可愛い女の子が生まれて幸せに暮しています。
一家の写真。古い写真なので、変色している。
ある日のことです。
「どうしたの、パパ?」少女が聞きました。
「い、いや、なんでもない」
彼は、一瞬、娘を自分が殺した少女と見間違えてしまったのです。いつのまにか、娘は、死んだ少女と同じぐらいの年齢になっていました。
自分が殺した少女が幻覚で現れ、驚く兵士。

〔ふりがな〕
―それから20ねんが すぎました。 へいしは けっこんし、かわいいおんなのこが うまれて しあわせに くらしています。 あるひのことです。 「どうしたの、ぱぱ?」しょうじょが ききました。 「い、いや、なんでもない」 かれは、いっしゅん、むすめを じぶんがころしたしょうじょと みまちがえてしまったのです。 いつのまにか、むすめは、しんだしょうじょと おなじぐらいのねんれいになっていました。

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