| 悪い善い人-３ |
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| 東郷 潤 |
| 〔ふりがな〕 わるい よい ひと -３ とうごう じゅん |
P.1
| ここに刺青をした刺青太郎さんと、刺青太郎さんがどんな人かと考えている悪戸ミル吉さん、善戸ミル彦さんがいます。 善戸ミル彦さんは、刺青太郎さんを愛に溢れた善い人に違いない、と思いました。 一方で悪戸ミル吉さんは、刺青太郎さんを常習的な犯罪者だと思いました。 |
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| 〔注〕愛に溢れた人や常習的な犯罪者の善悪につき、主張するものではありません。 |
| 〔ふりがな〕 ここにいれずみをしたいれずみたろうさんと、いれずみたろうさんがどんなひとかとかんがえているあくとみるきちさん、 ぜんとみるひこさんがいます。 ぜんとみるひこさんさんは、いれずみたろうさんをあいにあふれたよいひとにちがいない、とおもいました。 いっぽうであくとみるきちさんは、いれずみたろうさんをじょうしゅうてきなはんざいしゃだとおもいました。 |
P.2
| それで、実際はどうなのでしょう？ …現実の刺青太郎さんは、常習的な犯罪者でした。 |
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| 〔ふりがな〕 それで、じっさいはどうなのでしょう？ …げんじつのいれずみたろうさんは、じょうしゅうてきなはんざいしゃでした。 かねのためなら、なんでもやるぜ |
P.2-2
| 善戸ミル彦さんは刺青太郎さんをとても善い人だと思ったので、その認識に基づいて刺青太郎さんを扱います。 例えば、善戸ミル彦さんが就職の面接官なら・・・ |
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| 善い人を積極的に雇おうとするのは、当たり前のことです。 |
| 〔ふりがな〕 ぜんとみるひこさんは いれずみたろうさんを とてもよいひとだとおもったので、そのにんしきにもとづいて いれずみたろうさんを あつかいます。 たとえば、ぜんとみるひこさんが しゅうしょくの めんせつかんなら・・・ あなたのかいしゃにぜひ しゅうしょくさせてください だいかんげいです！ よいひとを せっきょくてきに やとおうとするのは、あたりまえのことです。 |
P.3
| 悪戸ミル吉さんは刺青太郎さんを悪い人だと思ったので、その認識に基づいて刺青太郎さんを扱います。 例えば、悪戸ミル吉さんが就職の面接官なら・・・ |
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| 悪人らしき人を不合格にするのは、当たり前のことです。 |
| 〔ふりがな〕 あくとみるきちさんは いれずみたろうさんを わるいひとだと おもったので、そのにんしきにもとづいて いれずみたろうさんを あつかいます。 たとえば、あくとみるきちさんがしゅうしょくのめんせつかんなら・・・ あなたのかいしゃにぜひ しゅうしょくさせてください だめ！ あくにんらしきひとを ふごうかくにするのは、あたりまえのことです。 |
P.3-2
| 【善戸ミル彦さんの場合】 |
| こうして刺青太郎さんは善戸ミル彦さんの会社に雇用され、すぐにお金を盗んで逃げてしまいました。 |
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| その結果、善戸ミル彦さんの会社は倒産してしまいました。 |
| 〔ふりがな〕 こうして いれずみたろうさんは ぜんとみるひこさんの かいしゃにこようされ、すぐにおかねをぬすん でにげてしまいました。 そのけっか、ぜんとみるひこさんのかいしゃは とうさんしてしまいました。 |
P.4
| 【悪戸ミル吉さんの場合】 |
| 悪戸ミル吉さんの会社は刺青太郎さんを雇うことは無く、会社のお金は無事でした。 |
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| 悪戸ミル吉さんの会社は倒産せず、その後、大いに発展しました。 |
| 〔ふりがな〕 あくとみるきちさんのかいしゃは いれずみたろうさんをやとうことはなく、かいしゃのおかねはぶじでした。 あくとみるきちさんのかいしゃは とうさんせず、そのご、おおいにはってんしました。 |
P.4-2
| 認識を間違えることは危険です。認識を間違えて、望む結果を得ることも出来ません。 |
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〔参考絵本〕
認識を間違えると損をすることについては、 絵本「水と洗剤;差別に関する絵本集-2」もご参照下さい。 〔ふりがな〕 にんしきをまちがえることはきけんです。にんしきをまちがえて、のぞむけっかをえることもできません。 それはぜんでもあくでもさべつでもない、あたりまえのことにすぎません。 おきのどくに おありがとうござ～い |
P.5
あとがき |
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| ©Jun Togo 2013 |
P.6
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