教育マシン |
東郷 潤 |
〔ふりがな〕 きょういくましん とうごう じゅん |
P.1
〔ふりがな〕 とつぜんですが、こまーしゃるです。 こどもたちって よく けんかしますよね。こら! けんかしては いけません! |
P.2
P.3
〔ふりがな〕 こんなとき、きょういくましーん「ぜんあくくん」があれば、 いっさいなやまなくてすむのです! |
P.4
〔ふりがな〕 あなたに ひつようなのは しろくろ2つのすいっちを おしわけるだけ。 くろいすいっちは きんしようです。 それは わるいことです。 わるいことをしては いけません ふーん、 けんかってわるいんだあ |
〔注〕 教育マシーンの善悪の判断は、例としてお考えください。筆者が善悪の主張を行うものでは一切ありません。以下、同じ。 |
P.5
〔ふりがな〕 こどもが こうえんで ごみをちらかしているときも・・・ |
P.6
〔ふりがな〕 こら! ごみを ちらかしては いけません! どうして? なぜ? なぜ? なぜ? さあ、きんしは くろいすいっち ですよ |
P.7
〔ふりがな〕 それは わるいことです。 わるいことを してはいけません ね、ごらんのとおり! |
P.8
〔ふりがな〕 ぎゃくに、なにかをさせたいときは、しろいすいっちを おしてください。 どうして、みんなと なかよくしなければいけないの? それは よいことです。よいことは しなければいけません。 |
P.9
〔ふりがな〕 どうして、しょうじきでなければいけないの? それは よいことです。よいことは しなければいけません。 |
P.10
〔ふりがな〕 きんしはくろいすいっち どうして、おかしばっかり たべちゃいけないの? どうして、ひとごろしを しちゃいけないの? それはわるいことです。 わるいことをしては いけません |
P.11
〔ふりがな〕 ぎゃくは、しろい すいっち どうしてはみがきを しなければいけないの? どうして せいぎのために たたかわなければ いけないの? それは よいことです。よいことは しなければ いけません |
P.12
〔ふりがな〕 そしてもし、こどもがなっとく しなかったり はんこうしたりしたら…、 おとなはいっぱいひとを ころしているのに・・・ ・・・どうしてぼくたちが ともだちを いじめちゃいけないの? それはわるいことです。わるいことをしては いけません |
P.13
〔ふりがな〕 ええ? それじゃ、わからないよ |
P.14
〔ふりがな〕 そのときは、もういちど そのすいっちを つよく おしてください。 だまれ! わるいといったら、 わるいんだ!! |
P.15
〔ふりがな〕 さあ、あなたもどうですか? 「ぜんあくくん」が 1だいあれば、なにひとつ かんがえないで こどもを こんとろーる ではなく しどう できるのです! すいっちはふたつだけ ちょう、かんたんです!! |
P.16
|
〔ふりがな〕 さらに ぜんあくくんは、れきしだってなんだって おしえることができます! |
P.17
〔ふりがな〕 さあ、ぜんあくくんの せんせいぶりを ごらんください! むかしのどいつじんは、なぜ ゆだやじんを ころしたの? むかしの あめりかじんは、なぜこくじんを どれいにしたの? むかしのにほんじんは なぜあめりかじんと せんそうをしたの? それは かれらが わるいひとだからです。 つよく にぎると ことばのもーどが きりかわります |
〔注〕 繰り返しますが、本絵本中の教育マシーンの善悪の判断は、全て例にすぎません。筆者が善悪の主張を行うものでは一切ありません |
P.18
〔ふりがな〕 じゃ、いまの どいつじんは、なぜゆだやじんを ころさないの? いまのにほんじんは なぜあめりかじんと せんそうをしないの? いまのあめりかじんは、なぜ こくじんを どれいにしないの? それは かれらが よいひとだからです。 |
P.19
〔ふりがな〕 げんだいの さまざまな しゃかいもんだいについてだって、このとおり! あめりかのひとたちは なぜ いらくのひとたちを こうげきしたの? あのこはなぜ おんなのこを のぞいたの? それはかれらが わるいひとだからです。 |
P.20
〔ふりがな〕 こどもたちの すべてのぎもんに こたえます! てろりすとの ひとたちは、なぜにゅーよーくの ひとたちを こうげきしたの? あのこは、なぜこどもなのに、たばこをすうの? それはかれらが わるいひとだからです。 |
P.21
〔ふりがな〕 いかがですか? 「ぜんあくくん」1だいで、なにひとつかんがえない (たばことせんそうのくべつもできない) ではなく ぜんあくをしる りっぱなにんげんを つくる ではなく きょういくすることができるのです! しかも、おねだんは なんとただ!! |
P.22
〔ふりがな〕 こまーしゃる おわり |
P.23
P.24
あとがき -絵本「教育マシン」 |
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善悪という言葉/観念は、潜在意識レベルで人々の心に働きかけ、複合的な錯覚を生み出します。 そしてその錯覚は、犯罪を始め戦争・テロといった様々な悲劇の原因となっています。 もし、あなたがこの絵本に共感されたなら、他の方にも読ませてあげていただければと思います。 本絵本は、自由にコピーして下さって結構です(商業出版はじめ金銭的な授受を伴う場合を除きます)。 www.j15.org |
©Jun Togo 2005 |
P.25
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