平和の絵本No.139 「罪」に関するイメージ/2発目の原爆

メルマガバックナンバー2発目の原爆, 原爆, 原爆投下, , 長崎原爆の日

 

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第 139号                 2017-8-9記

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★ 「罪」に関するあなたのイメージをお聞かせください
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今、罪に関する絵本を執筆中です。
それに関連して、「罪」 あるいは、「罪を償(つぐな)う」 という言葉に対
する、あなたのイメージをお聞かせ頂けませんか?

僕が伺いたいのは、以下のような難しいことではありません。

●罪とは何か?
●本当に罪を償うとは、いったいどんな意味があるのか?
●罪の定義とは何か?
●罪の本質とは何か?

そうではなく、あなたが抱くイメージ(あるいは、あなたの個人的な理解)です。

誰の意見が正しいとか、間違っているなどということではありません。人それぞ
れ、言葉に対して持つイメージ・理解は異なるはずです。その異なるイメージを
伺いたいのです。

これを伺う目的は、「罪」「罪を償う」という言葉が、人間心理に与える影響を
推測するためです。ですから、専門家(哲学者や法学者や神学者?)の高邁な意
見を聞きたいということではありません(もちろん、排除するものではありませ
んが)。色々な方々が持つイメージを知りたいのです。

僕自身にも「罪」「罪を償う」という言葉へのイメージはありますが、それがど
こまで一般的なのか、絵本を描いていて疑問に感じ、伺ってみようと思い立った
ものです。

このメールに返信して頂いても結構ですし、こちらからメールをいただくという
ことでも結構です。
http://www.j15.org/contact/index.php

ご意見を頂いても、御礼の予定はありませんが^^; 、宜しくお願い致します。
<(_ _)>

☆────────────────────────────────────
★ 長崎原爆の日によせて
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今日は長崎原爆の日です。

原爆投下直後(August 11, 1945 )、トルーマン大統領は、日本人をbeastと表
現した手紙を書いています。

→トルーマン大統領の手紙
http://peaceactivity.blog50.fc2.com/blog-entry-1592.html

日本人を獣だと思ったからこそ、2度もの原爆投下が出来たのでしょう。
二度あることは三度あると言います。書くのもおぞましいことですが、3度目が
無いという保証はどこにもありません。

起きてしまったことを変えることはできませんが、次の核兵器の使用を未然に防
ぐ努力は可能です。

いうまでもなく、日本人は人間です。
人間を獣だと思うことは、妄想に他なりません。
次の核兵器の使用を未然に防ぐためには、なぜ人間を獣などと思う「妄想」が生
まれてしまったのか。それを究明することがとても大切ではないでしょうか。

原爆投下は鬼畜の所業です。しかしながら、トルーマン大統領は鬼畜ではなく、
悪魔でもなく、我々と同じ人間です。人間を鬼畜だと思うことも妄想に過ぎず、
核兵器使用の予防・原因究明とは、全く無関係のことです。

こちらは、以前執筆した差別に関する18本の絵本です。原爆の日に、じっくりと
お考えになっていただければ、幸いです。

差別に関する絵本集
http://www.j15.org/Discrimination/index.html

黙祷。

─────────
★ 二発目の原爆
─────────

こちらは、10年前に書いた平和の絵本のブログの記事です。
再掲致します。

—-

今日は長崎の原爆の日。

前にも書いたが、2発目の原爆が落とされたことには、大変に大きな意味があると思う。

「原爆投下は、戦争を終わらせるために仕方なかった」

これは、今でも多くの米国人が信じていることで、米国の学校教育で公然と教え
られていること。米国のリーダーたちが、口にしていること。イギリスのサッチャー
元首相も、日本の講演会で、まったく同じことを主張していた。

もちろん、米国人が、そう認識する心理は当然。誰も自分たちを大量殺戮者とは
思いたくない。それを非難する気持ちは僕にはない。

しかしながら、虐殺という現実を恐れ、自己正当化の誘惑にかられ、「仕方なかっ
た」という認識に逃れれば、それはイコール現実逃避となる。現実から逃避すれ
ば、─その場は楽でも─、決して、望む現実を手にいれることは出来ない。それ
が悪だからではない。逃避していたら、望むものを手に入れることが出来ないと
いう、いわば自然法則に過ぎない。

さて、現実逃避をすれば、自身の文化を見直すことも出来ない。なぜ、大量殺戮
を行ったのか、その原因について考えることも出来ない。何しろ、「仕方なかっ
た」のだから。

さて、逃避を続ける限り、現実は、常に自分を裏切ってしまう。
どれほどもがき苦しんでも、思い通りの現実を手に入れることは出来ない。

そしてその結果、多くの米国人が、気の毒なことに、今も、望まない現実に傷つ
いている。・・・そんな風に僕には見える。

その現状を癒す、おそらく唯一の方法は、現実逃避をやめること。

原爆に関して言えば、長崎への原爆投下は、その鍵をまさに提供してくれている。

「原爆投下は、戦争を終わらせるために仕方なかった」・・・この現実逃避の罠
から脱出するためには、以下のように自問自答するだけで足る。

「では、2発目の原爆投下は? 広島の3日後の長崎への原爆投下も、やっぱり、
戦争を終わらせるために仕方なかったの?」

長崎への原爆投下は、広島のわずか3日目に投下されたもの。
広島の原爆の威力を日本政府が認識し、敗戦を決定する。・・・3日間で、出来
るはずもない。2発目の原爆投下が、「戦争を終わらせるために仕方なかった」
と認識することは、つまりは、相当に難しい。

つまり、「原爆投下は、戦争を終わらせるために仕方なかった」
という認識が、実は現実から乖離したものであることを、2発目の原爆が何より
も雄弁に教えてくれている。

つまりは、これっぽちの自問自答を行うことだけで、現実逃避を終わらせ、現実
に立ち返ることが出来る。

そうすれば、現実に立ち向かえる。現実を変える道が開き、望まない現実に、い
つまでも傷つくことはない。

そんな気づき・癒しへの道を、長崎の犠牲者たちは、開いてくれているのだと思
う。加害者たちに向かって。世界へ向かって。

2発目の原爆。たった3日後の原爆。・・・そこには、だから人類史上、巨大な
意味があるのだと思う。

黙祷・・・

 

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