| 罰は敵を生む |
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| 東郷 潤 |
| 〔ふりがな〕 ばつは てき を うむ とうごう じゅん |
P.1
| 敵って、なんでしょう？ |
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| 普通に考えると、敵って「自分を攻撃してくるもの」ですよね。 |
| 〔ふりがな〕 てきって、なんでしょう？ ふつうに かんがえると、てきって「じぶんを こうげきして くるもの」ですよね。 |
P.2
| さて、罰は攻撃に他なりません。 |
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| ならば罰を受ける人は、罰を与える相手を敵だと思うでしょう。 |
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〔参照絵本〕「改めて、罰って何？」
〔ふりがな〕 さて、ばつは こうげきに ほかなりません。 きゃ～！！ ならば ばつを うけるひとは、ばつを あたえる あいてを てきだと おもうでしょう。 |
P.3
| 相手を敵だと思った人（罰を受けた人）は、その相手（罰を与えた人）の敵となりますね。 |
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〔ふりがな〕 あいてを てきだと おもったひと（ばつをうけた ひと）は、そのあいて（ばつを あたえたひと）のてきと なりますね。 いつか しかえし してやる |
P.4
| もちろん罰を受けた人が、 特別に広い心・深い理解力を持ち、「罰を受けたのは、自分のせい」 と納得してくれれば話は別です。 でも、そうでなければ； |
| 罰は、敵を生みます。 |
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〔ふりがな〕 もちろん ばつを うけた ひとが、とくべつに ひろい こころ・ふかい りかいりょくを もち、「ばつを うけたのは、じぶんのせい」と なっとくして くれれば はなしは べつです。でも、そうでなければ； ばつは、てきを うみます。 |
P.5
| さて刑事罰も罰である以上、攻撃ですね。 色々な見方はあるでしょうが一般に、それは社会が個人に対して行なうものといえるでしょう。 |
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| ならば罰を受ける人は、罰を与える社会を敵だと思うでしょう。 |
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〔ふりがな〕 さて けいじばつも ばつ である いじょう、こうげき ですね。 いろいろな みかたは あるでしょうが いっぱんに、 それは しゃかいが こじんに たいして おこなうものと いえるでしょう。 みんな てきだ ならば ばつを うけるひとは、ばつを あたえる しゃかいを てきだと おもうでしょう。 |
P.6
| 社会を敵だと思った人は、社会の敵となりますね。 |
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〔ふりがな〕 しゃかいを てきだと おもった ひとは、しゃかいの てきと なりますね。 みんな おぼえておけよ。ぜったいに しかえし するからな |
P.7
| もちろん罰を受けた人が、 特別に広い心・深い理解力を持ち、「罰を受けたのは、自分のせい」と納得してくれれば話は別です。 でももし、そうじゃない人が多ければ； |
| 刑事罰は、社会の敵を生み増やします。 |
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〔ふりがな〕 もちろん ばつを うけるひとが、とくべつに ひろい こころ・ふかい りかいりょくを もち、 「ばつを うけたのは、じぶんのせい」となっとく してくれれば はなしは べつです。 でももし、そうじゃない ひとが おおければ； けいじばつは、しゃかいのてきを うみふやします。 |
P.8
あとがき |
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| もし、あなたがこの絵本に共感されたなら、他の方にも読ませてあげていただければと思います。
本絵本は、自由にコピーして下さって結構です（商業出版はじめ金銭的な授受を伴う場合を除きます）。 また下記ＷＥＢからは、東郷潤の他の絵本やメッセージをダウンロードすることが出来ます。 www.j15.org |
| ©Jun Togo 2017 |
P.9
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