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愛する人が殺されたら
復讐の相手―
復讐で呪っている絵、イラスト
東郷 潤
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解説「愛する人が殺されたら」;復讐の相手

もし、あなたが愛する人を殺されてしまったら、あなたは誰に復讐しますか?
―これがこの絵本のテーマです。

殺人に限らず、犯罪の被害者やその家族が、深く傷つき、怒ることは、ごく自然な心理でしょう。さらには復讐を望むことすら、自然なことなのかも知れません。

しかしながら、決して自然ではないことも有ります。人為、つまり選択が働く余地が大いに存在しているのです。 それは、誰に復讐するか、言葉を変えて言えば、犯罪被害から自然に生じた怒りを、何に向けるか、ということです。 もし選択の余地が無いと考えたなら、それは錯覚かも知れません。

怒りを何に向けるか。
この絵本では、刑事裁判のシーンも含め、殺人被害者の遺族の話を取り上げていますが、 これは殺人事件に限る話ではありません。 他の犯罪でも、あるいは、イジメやテロや戦争といった場合でも、当てはまることではないでしょうか。

なおこの絵本の中に「メガネ」が出てきますが、これは個別具体的な何か、というよりも、犯罪の原因を象徴するものとして描いたものです。 個々の犯罪や、それぞれの悲劇(イジメやテロや戦争など)には、それぞれ個別の「メガネ=原因・動機」があるでしょう。またそれぞれ異なった原因の中には、 共通するものも、きっと存在しているでしょう。

ちなみに善悪の錯覚を象徴するメガネについては、絵本「魔法のメガネ」で取り上げています。  併せて、ご覧いただければ幸いです。

〔注〕この絵本には、殺人など、ちょっと残酷なシーンが存在します。振り仮名も振っていません。