刑罰と 社会秩序 |
東郷 潤 |
〔ふりがな〕 けいばつと しゃかいちつじょ とうごう じゅん |
P.1
恐怖の動機づけは宗教に限らず、ありとあらゆる分野に存在しますね。 |
〔ふりがな〕 きょうふの どうきづけは しゅうきょうに かぎらず、ありと あらゆる ぶんやに そんざいしますね。 ほーむれすに なったら、どうするんだ!? きこくの こくえきが すべてです!! |
P.2
〔ふりがな〕 きのぼり、だめ! しんだら どうするの!? ばーか しかえしが こわいから がまんしよう くすりを のまないと、けっかんが つまりますよ |
P.3
刑罰もまた、恐怖の動機づけを利用したものです。刑罰が生む恐怖で、犯罪が抑止され社会の秩序が保たれます。 |
〔ふりがな〕 けいばつも また、きょうふの どうきづけを りようしたものです。 けいばつが うむきょうふで、はんざいが よくしされ しゃかいのちつじょが たもたれます。 おかねが ほしいなあ! いっそ どろぼうでも するか? え!? |
P.4-1
むろん刑罰を科すためには、それなりの手続きが必要ですが、動機付けとしては他の恐怖と同じく、簡単で即効性があるのです。 |
〔ふりがな〕 むろん けいばつを かすためには、それなりの てつづきが ひつようですが、 どうきづけとしては ほかのきょうふと おなじく、かんたんで そっこうせいがあるのです。 でも たいほされたら こわいわ |
P.4-2
刑罰の恐怖でも重要なのは予想です。 犯罪者全員を罰することが出来なくても罰の予想があれば、それだけで恐怖は生まれます。 |
〔ふりがな〕 けいばつの きょうふでも じゅうようなのは よそうです。 はんざいしゃ ぜんいんを ばっすることが できなくても ばつのよそうが あれば、 それだけで きょうふは うまれます。 みんながみんな つかまるわけじゃ ないだろ でも、かのうせい あるわよ |
P.5-1
高い検挙率は、刑罰への予想を高めます。 つまり恐怖はより一層、生まれやすくなるでしょう。 |
〔ふりがな〕 たかい けんきょりつは、けいばつへの よそうを たかめます。 つまり きょうふは よりいっそう、うまれやすく なるでしょう。 けいさつの けんきょりつは、とてもたかいのよ。 かみのけ いっぽん おとしただけで、DNAでつかまるって。 こわっ! どろぼうなんて できないね |
P.5-2
そしてより残酷な刑罰は、より強い恐怖を生みだします。例えば・・・ |
厳罰化を進めれば進めるほど恐怖は大きくなり、刑罰の強制力も高まります。 |
〔ふりがな〕 そして より ざんこくな けいばつは、より つよい きょうふを うみだします。たとえば・・・ うんが わるかったな。 きょうから、どろぼうは うでをきりおとすことに なったんだよ。 ひえ~~! きいてないよ~! げんばつかを すすめれば すすめるほど きょうふは おおきくなり、けいばつの きょうせいりょくも たかまります。 |
P.6
国によって刑罰は一般公開されることもあります。 それは犯罪予備軍の人々にとって、より身近な恐怖として感じられるでしょう。 |
厳罰とその公開は、もし検挙率が低くてもそれを補い、大きな恐怖を生み出すことが出来ます。 |
〔ふりがな〕 くにに よって けいばつは いっぱん こうかい されることも あります。それは はんざいよびぐんの ひとびとにとって、より みぢかな きょうふとして かんじられるでしょう。 げんばつと そのこうかいは、もし けんきょりつが ひくくても それをおぎない、おおきなきょうふを うみだすことができます。 |
P.7
刑罰が生む恐怖で、 お金も時間も掛けずに簡単に、 犯罪を抑止し社会秩序を 守ることが出来ます。 |
それが人類数千年の歴史です。 |
〔ふりがな〕 けいばつが うむ きょうふで、 おかねも じかんも かけずに かんたんに、 はんざいを よくしし しゃかいちつじょを まもることができます。 それが じんるい すうせんねんのれきしです。 |
P.8
あとがき |
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©Jun Togo 2016 |
P.9
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