捕鯨国の反捕鯨

 なんとも残念なことに、上記以外にも米国が「自分を棚にあげる」例を探すことは、難しいことではない。
 たとえば米国は反捕鯨のリーダー国として、日本の捕鯨再開を阻んでいる。このため日本では、捕鯨産業が破壊され多くの人々が職を失った。
 その米国は、自国民であるエスキモーの捕鯨を認めている。つまり米国は捕鯨国に他ならない。自国民の捕鯨はOKだが、他国民の捕鯨は許さない。
 むろん、そこには米国なりの論理・言い分が存在するのだろう。  —しかしながら、(こんなことを言ってはお叱りを受けるかも知れないが是非は置いて)筆者はその米国の徹底振りに、「すごいなあ!」と感心してしまうのだ。
 もしこれを我が身のこととして想像すれば、米国政府がやっていることが、どれほどすごいことかが分かる。
 自分が捕鯨をしながら、他人様の捕鯨にけちをつける。—あなたにこんな芸当、出来るだろうか?
 特に様々な文化・風習・道徳が混在する国際会議の場で、こんなことをいくらやろうと思っても、普通の日本人のメンタリティでは、そうそう出来ることではない。
 少なくとも筆者には到底真似できそうもない。それこそ、餓死寸前にまで追い詰められたら、出来るかも知れないが・・・
 京都議定書を米国が簡単に反故にしたのも、(語弊はあるが)見事だった。その是非は別として、世界中で決めたことを、世界最大の二酸化炭素の排出国、つまり地球温暖化に最も責任を持つとされる国�@が、あっという間に反故にしてしまった。
 これも日本人のメンタリティでは、思いもよらないことではないだろうか。

 普通の日本人には到底できそうもないことを、米国はいとも簡単に悪びれるでもなく、恥ずかしがるでもなく、それどころか実に堂々とした態度で、平気の平左で行なってしまう。
 その是非は置いて、筆者は、すごいなあ、と感心してしまうのだ。
 —そもそも、彼我のどこが違うのだろう?  


�@人間が排出する二酸化炭素で地球温暖化が進んでいるという説には異論も存在する。  〔参考〕英語版Wikipedia;List of scientists opposing the mainstream scientific assessment of global warming
P.7

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