人種への認識の変化;山は見えない;;差別に関する絵本集 P.39

三角人は劣等人種という認識は、もともと丸人が作り出した妄想に過ぎません。 しかし、妄想を成立させるためには何らかの根拠が必要です。 何の根拠もなく無条件に妄想を信じることは、そうそう出来ることではないのです。そしてその根拠が崩れれば、妄想は壊れる可能性があるのです。

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さて、丸人の中には、強さこそ劣等人種と優越人種の違いだと、信じている人々が大勢いました。 なんせ、他の三角人たちは丸人に何百年も負け続け、ずうっと弱さを証明してきたからです。
強さこそが劣等人種と優越人種の違いだと信じている、多くの丸人たちの目に、ノウソ軍の強さは衝撃的でした。 そして彼らの目には、ノウソの人々が劣等人種だとは見えなくなりました。 つまり一部の丸人たちの、三角人が劣等である、という認識が変わってしまったのです。
人種への認識の変化の絵(イラスト)

〔ふりがな〕
さて、まるじんの なかには、つよさこそ れっとうじんしゅと ゆうえつじんしゅの ちがいだと、しんじている ひとびとが おおぜいいました。なんせ、ほかの さんかくじんたちは まるじんになんびゃくねんも まけつづけ、ずうっと  よわさを しょうめいしてきたからです。 つよさこそが れっとうじんしゅと ゆうえつじんしゅのちがいだと しんじている、おおくの まるじんたちのめに、のうそぐんのつよさは しょうげきてきでした。そしてかれらのめには、のうその ひとびとが れっとうじんしゅだとはみえなくなりました。つまり いちぶの まるじんたちの、さんかくじんが れっとうである、というにんしきが かわってしまったのです。

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