ここでもまた、人種への認識の変化が生じました。 認識の変化が一度だけではないことにご注目下さい。丸人は一人ではありません。 当然、「三角人は劣等人種」という妄想の根拠も、全員が同じではありません。 自己正当化のために、大勢の丸人たちが世代を超えた長期間、深く妄想に依存しているのです。 そうした中で、人種への認識(=妄想)を消滅させることが、どれほど難しいことかをお考えください。
さて丸人の中には、勇気こそが劣等人種と優越人種の違いだと、信じている人々が大勢いました。 なんせ一部の例外を除き、多くの三角人たちは簡単に征服されるばかりで、勇気を示したことがあまり無かったのです。 「こいつら、俺たちよりも、ずっと勇敢だ・・・」 激しい戦闘の中で、それは否定しようがない実感でした。 勇気こそが劣等人種と優越人種の違いだと信じている多くの丸人たちの目に、ノウソの兵は劣等人種だとは見えなくなりました。 一部の丸人たちの、三角人が劣等である、という認識が変わってしまったのです。 |
〔ふりがな〕 さて まるじんのなかには、ゆうきこそが れっとうじんしゅと ゆうえつじんしゅの ちがいだと、しんじている ひとびとが おおぜいいました。 なんせ いちぶの れいがいをのぞき、おおくのさんかくじんたちは かんたんにせいふく されるばかりで、ゆうきを しめしたことが あまりなかったのです。 「こいつら、おれたちよりも、ずっとゆうかんだ・・・」 はげしい せんとうのなかで、それは ひていしようがない じっかんでした。 ゆうきこそが れっとうじんしゅと ゆうえつじんしゅのちがいだと しんじている おおくのまるじんたちの めに、のうそのへいは れっとうじんしゅだとは みえなくなりました。 いちぶのまるじんたちの、さんかくじんが れっとうである、というにんしきが かわってしまったのです。 |