多くの丸人は、「三角人は劣等人種だ」という妄想を捨てることではなく、死守することを選んだのです。 平和を愛する穏やかな三角人を、「弱い劣等人種」だと思い込んだ彼らは、 今度は強く勇敢なノウソ人を「狂暴な劣等人種」だと思い込んだのです。
そんな丸人たちは、ノウソの兵の戦いぶりを「勇気の証明」ではなく、「狂暴性の証明」と考えました。 「他の三角人は弱く、勇気も自己犠牲の精神もない。一方でノウソは確かに違う。 しかしこいつら三角人が俺たち丸人と同じ立派な人間であるはずがない。 そうだ、ノウソは狂暴な野獣なんだ、間違いない!」と。 |
〔ふりがな〕 そんな まるじんたちは、のうそのへいの たたかいぶりを「ゆうきのしょうめい」ではなく、 「きょうぼうせいの しょうめい」とかんがえました。 「ほかの さんかくじんはよわく、ゆうきも じこぎせいの せいしんもない。 いっぽうで のうそはたしかに ちがう。 しかし こいつらさんかくじんが おれたちまるじんとおなじ りっぱなにんげんであるはずがない。そうだ、のうそは きょうぼうなやじゅうなんだ、まちがいない!」と。 |